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この歩みを支えるもの、それは
国内外からもたらされる最新情報およびエビデンス/
より実践的であり続ける現場主義/
そして腫瘍で苦しむ動物を救いたいという想い。

VETERINARY ONCOLOGY
に関わるスペシャリストの、
いわば哲学・情熱・意志のです。

VETERINARY ONCOLOGY
はどこに向かって歩んでいくのか?
スペシャリストが込める想いから

VETERINARY ONCOLOGY
が紡ぎだす現在、
そして臨床家と共に歩む未来を紹介します。

編集委員
近藤 広孝 Hirotaka Kondo
日本大学 生物資源科学部
獣医学科 獣医病理学研究室
集委員として携わる想いと、床現場での活用法

VETERINARY ONCOLOGYの編集委員を拝命して、はや数年が経過しました。 臨床医向けの商業誌の編集ということで、病理診断医である私には畑違いかもしれないと思いながらも、頂いたこの貴重な機会についてどう貢献できるかを常に模索し、執筆・監修をさせて頂いております。日常的に病理診断医が働く姿を目にする機会はほとんど無いと思いますが、我々も「1症例1症例に対してとことん向き合う」という獣医療の根底にある姿勢は共通しています。その後の治療方針を左右する「診断」という二文字は、予想以上に重圧のかかる獣医療行為です。本誌の編集を通じ、臨床医の情熱に寄り添い、共感することで、獣医療の発展に貢献したいと思っています。

各分野の専門家が毎回特集内容を協議して、各分野に精通した先生方にご執筆頂いておりますので、腫瘍性疾患に関連した検査、診断、および治療の包括的な情報、およびアップデートを提供していることが、本誌の強みだと思います。購読して下さる読者は、若手、中堅、そしてベテランの先生まで様々だと思います。時には「学び」、時には「確認」し、時には「そんな事すでに知っている」と思いながら、日常業務の合間に気軽に手にとって読んで頂けるツールになると嬉しく思います。また、各種連載では、第一人者の先生方の忘れられない症例の紹介や、最近では鑑別診断力を磨く新連載も始まりました。余すことなく熱気が込められていますので、ぜひ読みふけってください!

編集委員
伊東 輝夫 Teruo Itoh
青葉動物病院
集委員として携わる想いと、床現場での活用法

一般診療に追われるなかで、最新のがん診療を知りたくても学会・セミナーに常には参加できないし、参加してもスライドに流れる全情報を記憶するのは無理だと感じたことはないでしょうか。そのような悩みを解決できる唯一のツールが本誌だと、一般臨床家の立場で編集に携わりながら考えるようになりました。
成書では基礎・原則は学べますが、改版まで数年かかり、現場で知りたいことに答える内容にはなっていません。その点、商業誌にはスピードと自由度があり、随時特集を組み、最新情報をいち早く、わかりやすく整理して発信できます。学会誌とは異なり、読者に寄り添い、その悩み、混乱、知識・技術の不足感、そういったものを解決できる親切な情報を提供できます。日進月歩、情報過多のがん分野では、本誌は臨床家必携の一冊です。その理想形を目指す編集メンバーの志は高く、本誌はさらに進化していくと思います。
がん診療が急速に進歩するなか、各特集記事は院内にいて診療をアップデートしたり、曖昧な知識を整理できる診療支援ツールといえます。ボリュームがある特集は、読んだ人がスライドにまとめ、院内外の勉強会で議論すれば効率よく知識を共有できます。 また、本誌には一般臨床家をサポートする内容も揃っています。私が関わった記事では18号特集の「体表腫瘍の院内診断ガイド」は視覚的に全体像をつかむには最適で、連載の「腫瘍診療ガイド」の連載は一見難しそうでも、決断に悩むとき、選ぶ治療の根拠を知りたいときには必ず役に立つと思います。
治療技術は経験で身につけるものですが、基礎が身についた人なら情報からでも即レベルアップが図れます。連載の「抗がん薬治療の実際」は専門医のやり方と考え方が学べ、「腫瘍外科」の連載には成書にない要点が含まれ、ともに治療のレベルアップに直結する内容です。ぜひ精読して実践に活かしてみてください。

編集委員
入江 充洋 Mitsuhiro Irie
四国動物医療センター
集委員として携わる想いと、床現場での活用法

ノーベル賞を受賞された本庶佑先生〔京都大学名誉教授・高等研究院副研究院長・特別教授、京都大学大学院医学研究科連携大学院講座客員教授(免疫ゲノム医学講座)、先端医療振興財団理事長、等〕曰く、“将来、多くのがんを治せる時代が来る”とのこと!新しい腫瘍治療法や薬剤の開発などによって、がん患者の生存率、根治率が著しく向上しています。多くのがん患者が治る時代は、遠い将来でなく数年後の話かもしれません。残念ながら獣医臨床腫瘍学の治療成績向上は医学と比較して大差があることは否めません。しかし、獣医療も人医療を追随して新しい治療法や新しい薬剤が登場しており、ここ数年で獣医臨床腫瘍学が大きく変わる過渡期であると考えています。変遷する今であることから、VETERINARY ONCOLOGY誌を通して、新しい情報、正しい情報を読者の先生と一緒に勉強し共有させていただきたいと考えています。
本誌の内容について、「マニアックすぎる!」「難しい!」「専門誌!」「腫瘍が好きな人の本!」とのご意見を頂戴します。しかし、腫瘍症例が来院しない動物病院は皆無に近いと思うので、すべての動物病院の本棚に本誌を置いていただき、がん症例を診療する際の参考書として用いていただき、1例でも多くの動物が救われることを切望しています。

編集委員
細谷 謙次 Kenji Hosoya
国立大学法人北海道大学 大学院獣医学研究院
臨床獣医科学講座 獣医外科学教室 准教授
集委員としてわる想い

腫瘍学専門の商業誌の存在意義ってなんだろう? って時々考えることがあるんです。僕個人は、以前は「商業誌なんてちゃんとした本じゃない」と思っていた時期もありますし、「教科書でちゃんと勉強しろ!」と学生に伝えていたこともあります。ただ、いざ教科書を開いてみると、EBMという名のもと、これまでの論文(しかも古い!)に基づいた事実のみがつらつらとまとめられているだけなんです。これじゃあ何にも頭に入ってこないし、実践的なスキルが身に付かないですよね。「欧米の専門医はこんなのを読んで勉強するのか?」と感じたことはありませんか? 実際、アメリカのレジデントの勉強材料って、人医のテキストや大量の論文です。獣医の教科書なんか試験前くらいしか読みません。あれはいわば辞書ですね。僕自身、試験前に自分の知識のもれがないか確認する意味で読みました。実際は実践的な臨床のスキルや現場で生きる知識というものは、レジデントの診療どっぷりの毎日を通して、経験しながら覚えていくものでした。指導専門医はアドバイスはくれますが、結局は“経験”がすべてなんです。日本には残念ながらまだレジデントコースがありません。VETERINARY ONCOLOGYでは、商業誌のよさを活かして、日常診療で本当に使える知識、コツ、考え方をつたえたい、「専門医がレジデントに教えるように、わかりやすく僕たちの経験をこれからの先生方に渡していきたい」と考えております。



床現場での用法

腫瘍学専門の商業誌の存在意義ってなんだろう? って時々考えることがあるんです。僕個人は、以前は「商業誌なんてちゃんとした本じゃない」と思っていた時期もありますし、「教科書でちゃんと勉強しろ!」と学生に伝えていたこともあります。ただ、いざ教科書を開いてみると、EBMという名のもと、これまでの論文(しかも古い!)に基づいた事実のみがつらつらとまとめられているだけなんです。これじゃあ何にも頭に入ってこないし、実践的なスキルが身に付かないですよね。「欧米の専門医はこんなのを読んで勉強するのか?」と感じたことはありませんか? 実際、アメリカのレジデントの勉強材料って、人医のテキストや大量の論文です。獣医の教科書なんか試験前くらいしか読みません。あれはいわば辞書ですね。僕自身、試験前に自分の知識のもれがないか確認する意味で読みました。実際は実践的な臨床のスキルや現場で生きる知識というものは、レジデントの診療どっぷりの毎日を通して、経験しながら覚えていくものでした。指導専門医はアドバイスはくれますが、結局は“経験”がすべてなんです。日本には残念ながらまだレジデントコースがありません。VETERINARY ONCOLOGYでは、商業誌のよさを活かして、日常診療で本当に使える知識、コツ、考え方をつたえたい、「専門医がレジデントに教えるように、わかりやすく僕たちの経験をこれからの先生方に渡していきたい」と考えております。

編集委員
高木 哲 Satoshi Takagi
麻布大学 獣医学部 外科学第一研究室 准教授
集委員としてわる想い

外科医として腫瘍症例に携わることができれば、多くの治療のバリエーションをご家族に提示することができるということが最初に私がこの分野に興味をもったきっかけです。ところが実際に治療をやってみると、そもそも治療が始まる前の診断がとても重要であることに気が付かされましたし、さまざまな薬や放射線治療を効果的に組み合わせて使っていこうと思うと、腫瘍の分子生物学的な理論も重要になってくることも痛感しました。
本来、これらをトレーニングするにはそれぞれ単体の分厚い教科書を参考にして数多くの論文を熟読することが必要で、情報を整理するには膨大な時間を費やします。
しかし現場の先生方にとって、そんな時間を確保するのは難しいと思いますので、本雑誌の構成ではできるだけ集学的な情報をわかりやすく整理して伝える努力をしています。そして、腫瘍学に興味をもっている若手の先生の、マニアックに勉強したいという要望にも応えられるような内容を盛り込んでいます。



床現場での用法

編集委員会では各分野の専門家が集まって会議をしますので、この雑誌はどの分野を取っても非常に密度の濃い議論を経て構成された内容となっています。したがって、すでに発刊されている欧米のどの教科書よりも間違いなく詳しいですし、そして何より日本で経験しうる腫瘍症例にしっかりとスポットが当たっている唯一無二の書籍です。ですので、教科書を一読していただいたうえでご活用いただくと、欧米との違いや実際の臨床現場での診断治療の進め方が明確にわかってとても役立つのではないかと思います。獣医師の先生方が、この雑誌を通した我々編集委員チームのサポートによって、自信をもって腫瘍症例に向き合うことができるようによりよい記事を作っていきたいと思っています。

編集委員
瀬戸口 明日 Asuka Setoguchi
ベイサイド アニマル・クリニック
集委員としてわる想い

2017年より編集委員としてVETERINARY ONCOLOGYの編集に携わらせていただいています。これまで獣医師として働き始めてからのほとんどの時間を小動物内科医(主に腫瘍内科)として過ごしてきました。腫瘍の制御のためには「腫瘍の挙動などに関する生物学的な知識」「臨床研究データを理解し活用する能力」が必要と考えられますが、それと同時に「動物ひとりひとりを尊重し、真摯に向き合う心」も大切だと感じています。これを教えてくれたのが恩師の辻本元先生(東京大学)でした。VETERINARY ONCOLOGYを通じて、多くの読者にそのphilosophyを伝えられたらと考えています。特に、現在 『連載:抗がん薬治療の実際~薬用量の決定と有害事象への対応』は我々が指導医に教えられてきた治療中の薬用寮の増減や有害事象への対応を、臨床に携わる若手の先生方に伝えられたらという思いで監修しております。



床現場での用法

我々編集委員が日頃の診療において知りたいこと、大切だと考えていることが特集記事の種となっています。その種から様々な先生方のご協力で花が咲き、結実したのが冊子としてまとめられていますので、特集のタイトルから「今、こんなことが熱いんだな」と知っていただき、興味のある部分から読んでいただければと思います。また、『腫瘍別プロトコル解説集』(No.17)や『再発・転移と戦うために』(No.20)という号は、その一冊を手元においておけば、腫瘍症例がきた時に、何をすべきかがわかるような極めて臨床的な本となるように考えて作ってみました。さらに、極めて臨床的な部分だけではなく、ベーシックな内容(発生機序や解剖など)も含んでおりますので、「少し難しいな・・・・」という部分は調べ物の際に役にたつ「辞書」のような使い方もできると思います。
一方、連載は継続することで、臨床腫瘍学の知識が深まるような内容となっています。特に『連載:Veterinary Oncology編集委員会編 臨床腫瘍ガイド』は真面目に多くの論文を精査して作成したもので、編集委員(I先生)が身を削って産み出した渾身の力作です。行間から伝わる熱意と愛を堪能していただければ幸いです。
また、次年度からは教育的な内容の連載(what’s your diagnosis)も開始予定ですので、読み物として楽しみながら診断スキルアップに役立てていただければと考えております。

VETERINARY ONCOLOGY 執筆者
藤田 淳 Atsushi Fujita
日本小動物医療センター 外科
今後のVETERINARY ONCOLOGY で注目する特集と臨床現場での活用法

国内で実施されている治験、臨床研究について、各施設の担当医による研究紹介やインフォーム・ポイントなどがまとめられていると、診療の中で有用な資料となります。また海外で進行中の治験・臨床研究も紹介されていると、現在ホットな腫瘍学テーマや今後の展望をイメージするのに活用できるのではないでしょうか。
臨床獣医学において、腫瘍学発展の必要性は年々高まっています。その中で外科の役割は大きく、集学的治療の大きな柱のひとつです。早期発見や新規治療薬などの発展により、外科の役割は変化すると思いますが、いまだ必要とされる機会は多いでしょう。
私が担当している、「局所解剖学」は教科書的解剖学を、私自身の経験から修正補強し、執刀時に注目すべきポイントを紹介しています。すべての症例に適応できるわけではないが、腫瘍外科を行う方は一読していただき、生かしていただければ幸いです。

VETERINARY ONCOLOGY 執筆者
大参 亜紀 Aki Ohmi
東京大学附属動物医療センター
内科系診療科 血液・腫瘍内科 特任助教
今後のVETERINARY ONCOLOGY で注目する特集と臨床現場での活用法

新しい有用な診断ツールや、より効果的な治療法が次々と確立される。ほんの数年前まで当たり前だった考え方が、あっという間に時代遅れとなってしまう。これが、近年の小動物臨床腫瘍学の世界です。
そのような中で、臨床獣医師が腫瘍性疾患と戦い、動物を救うために重要な武器は、「知識」と「経験」です。VETERINARY ONCOLOGYは、毎号とても興味深い切り口で特集が組まれており、どのページをめくっても最新の情報や有益な知識で満ち溢れています。 さらに、実際の症例における診断や治療に関する情報も詳細に解説されているため、自分が経験したことのないような難しい症例やまれな症例に対する考え方やアプローチの方法を、疑似体験するかのごとく学ぶことができます。

これまでVETERINARY ONCOLOGYでは腫瘍に関するさまざまなテーマを特集してきましたが、めざましい勢いで発展を続ける臨床腫瘍学の分野においては日々新しい情報が発信され続けており、過去に取り上げられたテーマあっても既に更新が必要となっていることも珍しくありません。そのため今後の特集では、毎回新しいテーマで構成するだけではなく、過去に特集したことのあるようなテーマでも重要なものについては、アップデートを加えたりアドバンスドな内容も含めたりしながら、何度でも特集を組んでいただくことを期待しております。

VETERINARY ONCOLOGY 執筆者
佐伯 亘平 Kohei Saeki
Beckman Research Institute, City of Hope
今後のVETERINARY ONCOLOGY で注目する特集と臨床現場での活用法

今後のVETERINARY ONCOLOGYに期待する特集:人医領域でも多くのがんは未だ完治のできない病気ですが、腫瘍の本質を紐解く研究は確実に進んでいます。そして動物の腫瘍も人の腫瘍も根幹は同じです。なぜ腫瘍は発生し、体の免疫を回避し、転移し、化学療法に耐性を持つのか。症例の腫瘍を“1つの悪いしこり”ではなく、“生存競争から生まれた多様な悪性腫瘍細胞の集合体”と考えることができれば、よりきちんと症例と、そして飼い主と向き合うことができると思います。忙しい臨床現場ではなかなか手の付けづらいトピックですが、だからこそVETERINARY ONCOLOGYがこのような腫瘍の分子生物学の学びの場を提供する雑誌であって欲しいと期待しています。

臨床現場での活用法:小動物腫瘍学は獣医領域の中でも特に活動性の高い分野なので、日々エビデンスは蓄積し、プロトコルは細分化されていきます。多く遭遇する疾患には詳しくなってもっと最新の情報を学びたい。まだまだ経験の浅い腫瘍は一般的なところからおさらいしたい。私は、前者の場合には記事を読んだ後に気になる原著論文に飛び、後者の場合には記事を読んだ後にSmall animal clinical oncologyで確認する、という使い方をしています。そしてDecision makingには「腫瘍診療ガイド」、手術計画には「腫瘍外科に必要な局所解剖学と手術手技」を参考にしています。臨床的にも学術的にも最前線の先生方がエビデンスと自身の経験をまとめた記事の数々は、いずれも自分で考えることを忘れてしまいそうなほどの情報量で、様々なステージの獣医師にとって大きな助けになると思います。

VETERINARY ONCOLOGY 執筆者
華園 究 Kiwamu Hanazono
酪農学園大学獣医学群獣医学類
獣医放射線生物学ユニット 講師
今後のVETERINARY ONCOLOGY で注目する特集と臨床現場での活用法

近年情報流通が革新的に進歩し多くの獣医師が国内外の動向を把握し、多くの文献を手に入れやすくなりました。今では大学教員、研究者、専門医だけではなく若手獣医師でも英語論文を読み、常に新しい情報を取り入れるようになっています。ただそのような時代を迎えても、いかに情報を正しく解釈できるかが課題となるわけです。論文で報告されていることが真の意味で有用であるかどうかは読者に読み解く能力が求められ、経験も必要となります。日々膨大な情報が入るこの情報化社会で我々臨床獣医師は混乱しないように、振り回されないようにしなければいけません。
「VETERINARY ONCOLOGY」は、腫瘍ならびに各分野の専門家によって取りまとめられる専門誌です。執筆する専門家達により混在する膨大な量の情報を抽出され、適正に解釈された内容を提供し、実践した経験やテクニックについても述べることで腫瘍学の正しい道標となることを本誌に期待しております。
前述の通り、毎日のように多くの文献が世に出ており、教科書も改訂され日々情報が更新されています。各獣医師がそれらをすべて読破できればよいのですが、毎日多忙を極める臨床獣医師にはそのような時間を割くことができないのが現状です。また論文を読むにしてもスピードが求められる臨床現場では、必要な情報だけを拾い上げるために全文を 読むことは非常に効率が悪いです。「VETERINARYONCOLOGY」では多くの論文や教科書から最新の情報の要点が集約されており、それほど多くないページ数を読むことで把握できます。また専門家による解釈やその経験についても述べられているため、より実践的な内容となっています。さらに号毎で1つのテーマに着目した特集が組まれているため、自分の調べたいテーマを特集している号を手元に用意することで一通りのことが調べられるメリットがあると思われます。

VETERINARY ONCOLOGY 執筆者
田川 道人 Michihito Tagawa
帯広畜産大学 動物医療センター 助教
今後のVETERINARY ONCOLOGY で注目する特集と臨床現場での活用法

No.22(2019年4月号)で特集される“緩和ケアと終末期医療”(監修:瀬戸口明日香先生)に注目しています。すべてのがん患者を救うことは難しく、特に獣医領域では治療法の確立されていない難治性腫瘍が多く存在します。また来院時にすでに治療適期を逸した症例が来院する機会も多く、その場合根治や延命につながる選択肢が提供できないことあります。そんな時、一次診療施設ではどのような緩和ケアが行われているのか、終末期医療について話し合う場はこれまでほとんどなかったと思います。一次診療だからできる、根治困難ながん患者に対しできることを今一度学ぶよい機会になると思っています。
また、現在の獣医療はさまざまな情報に溢れています。特にがん診療に関しては混沌とし、何が正しいのかわからない状況となっています。新しい情報であっても真実とは限らず、そんな獣医がん診療の中でVETERINARY ONCOLOGYは“現在の獣医療における妥当な選択肢”を提供している貴重な存在だと考えています。溢れる情報を整理し、目の前のがん患者にとって最善の治療を行うために役立てていただければと思います。

VETERINARY ONCOLOGY 執筆者
富安 博隆 Hirotaka Tomiyasu
東京大学大学院農学生命科学研究科獣医学専攻病態動物医科学講座
東京大学附属動物医療センター内科系診療科第3内科
(血液・腫瘍・循環器内科)
今後のVETERINARY ONCOLOGY で注目する特集と臨床現場での活用法

人医学・獣医学双方において抗がん薬の効果を客観的に評価することが困難な場面は決して少なくありません。どのような化学療法プロトコルがもっとも効果が高いのか、明らかな効果がないものの進行もない場合は抗がん薬を投与しているほうがよいと言えるのか、もしそうならいつまで投与するべきなのか。臨床現場で判断が難しいことも多いと思いますので、No.23(2019年7月号)の特集“その抗がん薬、本当に効いている?”(仮)に注目しています。
また、小動物の腫瘍性疾患の診断や治療に関しては、日々新しい情報が世界中から発信されています。これら最新の情報を取り入れるには多くの学術論文を継続して読まなければなりませんが、臨床現場の獣医師にとってそれは容易ではありません。『VETERINARY ONCOLOGY』はこういった新しい情報を発信する側である専門家の方々が最新のエビデンスや経験を凝縮してとても実践的な内容を執筆されています。そのため、継続して読むことでベーシックな内富安博隆 Hirotaka Tomiyasu 容だけでなく最新の知見も手に入ると思います。

VETERINARY ONCOLOGY No.21 執筆者
丹羽 昭博 Akihiro Niwa
酪農学園大学 獣医学群獣医学類 嘱託助手
No.21(2019年1月号)の特集“Oncologic Emergency”に期待すること。

獣医領域では、腫瘍がかなり進行して初めて病院を訪れることが多々あると思います。また治療中に緊急の状態に陥ることも経験します。こうした状況下では瞬時の判断が必要であり、経験不足や知識不足だと対応できませんし、初期治療を間違え、その後の治療に影響することも考えられます。No.21の特集で、一般的に出会うエマージェンシー状況の対応を網羅でき、それぞれの状況に対するガイドラインのようになるのではないかと期待しています。まずは知識がなければ正しい判断はできません。その領域において経験豊富な執筆者の先生方が要点を押さえ執筆していただいていると思いますので、あたかも経験した感覚になるほど、よい勉強材料になると思います。



今後のVETERINARY ONCOLOGYのどの特集に注目するか。

No.24(2019年10月号)で企画されている「悪性黒色腫」の特集に注目します。口腔内の悪性黒色腫の症例で顎骨切除したけれど、肺転移が半年後などに出現してくるパターンはよく経験します。悪性黒色腫の転移に対して、なにか効果的な全身療法はないのか、先生方はどういった考えでどのような対応しているのか、何か効果的な治療法のヒントなどは出てきていないのかなど気になっています。

VETERINARY ONCOLOGY No.21 執筆者
高橋 雅 Masashi Takahashi
鹿児島大学 共同獣医学部
No.21(2019年1月号)の特集“Oncologic Emergency”に期待すること。

創刊号、創刊セミナーからお世話になっている『VETERINARY ONCOLOGY』No.21(2019年1月号)の「特集:Oncologic Emergency」(仮)でも執筆させていただきます。救急医療がHotな獣医領域でも、腫瘍分野に特化した雑誌記事はこれまで目にする機会はほとんどなく、私自身非常に楽しみにしております。OncologicEmergencyは、当然いずれも早急な対応が必要な病態であり、それらの症例に遭遇してから勉強しても遅いかもしれません。いつOncologicEmergencyに陥った症例が来院しても問題がないように、本特集で予習していただければと考えております。



今後のVETERINARY ONCOLOGYのどの特集に注目するか。

VETERINARY ONCOLOGYは、単純に疾患ごとに最新の情報がまとめられている内容だけではなく、臨床現場で実際に湧いてくるさまざまな疑問に答えてくれる内容が多く掲載されています。今後の特集をみても、’その抗癌薬が本当に効いているかどうか?’など、自分の治療方針を考えさせられるであろう内容が予定されております。
腫瘍症例を診療するうえで必要な’思考する力’を身につけることができる雑誌であり、これは他の雑誌やセミナーなどには、なかなかないものではないかと感じております。今後も、毎号かかさず最初から最後のページまで熟読させていただきます。

編集長
桑原 繁彦
Shigehiko Kuwabara

今号のNo.23(2019年7月号)は、No.17(2018年1月号)で特集した『腫瘍別プロトコル解説集~抗がん薬の組み合せを理解する!』の第2弾として、各プロトコルで使用する「薬剤」に焦点を当て、プロトコルをより理解するためのアップデート版です。
本特集では、それぞれのプロトコルで使用される薬剤を何で溶かすか、代謝ルート、肝臓(関連臓器)などの状態、プロトコル実施後の血小板の数値、薬物動態取り扱い方法、など、一次診療施設で必要とする情報を一から順に取り上げます。 また、No.17では掲載しなかったプロトコルをはじめ、海外で使用されるプロトコルおよびエキゾチック診療で用いられるプロトコルも併せて紹介します。